No.143

アデルフォードがスライム姦される話 #deflayh_pc

 防衛者のアデルフォードが空間を歪められ飛ばされた先にいたのは見たこともないスライムだった。それは薄い桃色に色付き、媚薬に酷似した甘い臭いを発していた。背筋に走る嫌な予感に聖なる盾を詠唱する。そして武器を構えようとしたが、スライムは体の一部分を勢いよく弾けさせてアデルフォードへ飛ばし、彼女を巻き込み壁へと張り付いた。絡み付いたスライムを引き剥がそうと力を込めるも、あの軟体から想像もつかない強さで壁に繋ぎ止められている。アデルフォードの筋力ではどうすることもできず、ただ腕が震えるだけであった。残りのスライムが足首から脹ら脛へ、その更に上へと這い登ってくる。引き剥がそうともがいても粘着質な音を響かせるのみ。どういう質量をしているのか、すばらしいスイカほどの大きさしかなかったスライムはアデルフォードの下半身を覆うほどに膨れ上がり、鎧の隙間をくぐり、衣服の繊維を通り越し、布と肌との間でさらに形を変えていく。甘ったるい臭いと羞恥に体が熱くなる。徐々に形を取り戻していくスライムは下着の内側でアデルフォードの秘所を探り僅かに押し広げて、潤滑油そのもののように痛みもなく圧迫もなく、しかし確かな形をしたものを中に滑り込ませてきた。入り込むものより、入り込んだ後、じんわりと胎内に広がっていくスライム自身の圧迫を感じられるようになった頃、膀胱までもを犯すつもりなのかスライムが尿道を責め立てられ、圧迫感と排泄欲には抗えずにスライムの中で失禁した。体を濡らしているのはスライムなのか自分の汚水なのか曖昧な境界で狂うことも意識を手放すことも出来ずに聖なる盾の効果が切れるまでアデルフォードは耐えることとなった。

 アデルフォードが発見された時、目を覆いたくなるような状態だった。体液や吐瀉物に汚れ気を狂わされただけではなく尊厳を踏みにじられるほどの仕打ちをされていたと語っている。それでも生きて息をしていたことに安堵したというのは彼女にとって酷だろうか?供に連れていたのが黄金の騎士のトミミスだけだったのはアデルフォードにとっても幸いだったのは確か。このままネフィア探索を続けるほど薄情ではないあなたは帰還の魔法を詠唱した。

 メイドのガーンナにはしばらく人払いをと命じて、浴室に直行する。アデルフォードの汗に濡れた肌から媚薬のような色香を漂わせているのに気を取られそうになるが、汚れ物は後にしてトミミスの手を借りながら濡らしたタオルで拭い、ぬるま湯で流したりしているとアデルフォードは目を覚ました。だがすぐに普段からは想像できないほどに錯乱した。何かを、自身を濡らす水を振り払おうとして言葉にならない声をあげる。トミミスがアデルフォードを抱き締めながら、彼女が落ち着くまで待ってやるとようやく我に返ったのか謝罪の言葉を口にして、あの時ネフィアで何が起きたかを語り始めた。辛いことなら話さなくていいとやんわり止めるも、彼女は聞いてほしいと強く懇願した。私が身を犯されていた、というのはこの様を見ればおおよそ理解できているでしょう。しかしそれだけではなく……。アデルフォードは下腹部を、丁度子宮のあたりを押さえながら口を開いた。その相手は新種のスライムで、今もそれに寄生されているのです。と。媚薬の性質を持ったこのスライムに襲われれば誰もがあのようなことになる。防衛者の私でさえ抵抗できなかったのだから、普通の人間に寄生すればひとたまりもない。エイリアンのように被害が広がる前に始末しなければならない。一体何が目的なのか、宿主を中から操ろうというのか。体が疼いて仕方がない。排泄欲がないのは子宮のみに狙いを定めたからだろう。私はもう大丈夫だからしばらく一人にして欲しいとアデルフォードは二人を浴室から追い出した。…私が女でなければ。アデルフォードの呟きは水音に掻き消される。

 ――やれやれ、何を聞くかと思えば。腹に住まう魔物を払うすべが無いならば簡単なことだよ。割いて直接毒を浴びせるか引きずり出せばよい。……いやはや、困ったお嬢さんだ。何もボルトを撃ち込まなくとも。我々神の化身はそれくらいで死にはせんよ。それとも何だね、我々の中に何かを宿した者がいたのかね?それとなく追放者のレオノアに聞いてはみたが、イツパロトルから切り離された神の化身は干からびた知識を与えただけで解決には至らなかった。シャワーのぬるま湯を頭から浴びながらアデルフォードは冷たい壁に触れる。下半身のだるさが、下腹部の、子宮の重さがただただ気持ち悪い。いっそ腹を割いて生まれ落ちてくれればいい。スライムの残滓か自身の愛液かでぬるついた秘部に指を遣れば、指先にスライムが触れてすぐに奥に引っ込んだ。生きている、しかし形のないそれを掻き出すことも出来ず、産み落とすこともできず、何を目的としているのかも分からない恐怖。直接毒を注ぎ込めばスライムは死ぬだろうか。子供は作れなくなるのだろうか。叶うなら主さまの子供も欲しかった、いや、主さまの子供が欲しい。でもこんな体では叶わない。アデルフォードは嗚咽を漏らしながら吐いた。ネフィアでも散々吐いたことを思い出し、胃液ばかりが喉を焼く痛みにアデルフォードはさめざめと泣いた。畳む

二次創作,冒険者,掌編