あなたのお題は「ふわふわしたギャルのパンティ」です!できれば作中に『贈り物』を使い、ノルンを登場させましょう。-http://shindanmaker.com/331820 #shindanmaker #ノルン続きを読む 数時間前の事を思い出す。いや、数日前かもしれない。密航の竹箆返しを食らったのか、大嵐に見舞われ流れ着いたノースティリス。荷物は全て流され、装備品すら心許ない。それよりももっと重要視すべきことは、着ていた服が脱がされている……ということだ。なにも上着がめくれて流されただとか、靴がなくなっているだとかそんな些細なことではない。「あれぇ、私の下着が無いぞおかしいなー?」 確認するようにわざとらしく口にした瞬間、緑髪のエレアの表情が引きつった。私のスカートの内側に、私の肌の外側に存在しているはずの下着。いわゆるパンティー。下腹部を覆う三角形のもの。体にしっかりフィットしているはずの布の、その行方について。「すみませんが、私の下着を知りませんか?」 大きく息を呑んだ緑髪のエレアが視線を逸らす。この世界で生きる知恵を授けてくれたひねくれたお兄さんがまさか下着泥棒だとは思いたくないが、逸らされた視線を合わせて再度問いかける。「すみません、私のパンツ」「そう何度も言わずとも聞いている」「だったら無視しないでくださいよ」 乙女の下着がなくなった大事件なんですからまず側にいる男性を疑うものでしょう。緑髪のエレアはやれやれとあからさまにお手上げのポーズをとった。「物を無くすのは妖精の悪戯が原因だとよく言われている」「そうなんですか? とんだ変態妖精もいるものですね」 と口にすると、彼と私の間に小さな緑色をした何かがすっと降りてきた。頭から花を咲かせた小さな緑髪の少年のような生き物だった。「……黙って聞いてれば酷いなあ」「誰ですかあなた」「ボクはガイドのノルン。君の旅の手助けをするのがボクの役目なんだけど……早速手助けが必要みたいだね」 ガイドのノルンが何事かを小声で唱えると、私の目の前に白い三角形がどこからともなく湧いて出る。真ん中に小さなリボンのあしらわれたそれはまさにパンツだった。「パンティーは強力な武器になるってよく知ってたね。ここにきてまずパンツを要求する冒険者は君がはじめてさ。これはボクからの贈り物。イルヴァの世界、シエラ・テールの時代にようこそ」「ありがとうございまっす!」 ふかふかのギャルのパンティーだ。目の前の緑髪のエレアが身に着けているような硝子の鎧や生ものの靴のような妙な素材でできていない、布で作られているまともなギャルのパンティーだった。パンツがなくなったことや、たった今知り合った男からパンツを貰ったことなどどうでもいい。それを穿いたことでノーパンの痴女からようやく真人間になった心地がした。その余韻に浸っていると。緑髪のエレアが信じられないものを見たという顔をしているのに気付く。「……本当に穿いてしまったのか?」畳む 2024.8.28(Wed) 19:48:33 二次創作,NPC,掌編
数時間前の事を思い出す。いや、数日前かもしれない。密航の竹箆返しを食らったのか、大嵐に見舞われ流れ着いたノースティリス。荷物は全て流され、装備品すら心許ない。それよりももっと重要視すべきことは、着ていた服が脱がされている……ということだ。なにも上着がめくれて流されただとか、靴がなくなっているだとかそんな些細なことではない。
「あれぇ、私の下着が無いぞおかしいなー?」
確認するようにわざとらしく口にした瞬間、緑髪のエレアの表情が引きつった。私のスカートの内側に、私の肌の外側に存在しているはずの下着。いわゆるパンティー。下腹部を覆う三角形のもの。体にしっかりフィットしているはずの布の、その行方について。
「すみませんが、私の下着を知りませんか?」
大きく息を呑んだ緑髪のエレアが視線を逸らす。この世界で生きる知恵を授けてくれたひねくれたお兄さんがまさか下着泥棒だとは思いたくないが、逸らされた視線を合わせて再度問いかける。
「すみません、私のパンツ」
「そう何度も言わずとも聞いている」
「だったら無視しないでくださいよ」
乙女の下着がなくなった大事件なんですからまず側にいる男性を疑うものでしょう。緑髪のエレアはやれやれとあからさまにお手上げのポーズをとった。
「物を無くすのは妖精の悪戯が原因だとよく言われている」
「そうなんですか? とんだ変態妖精もいるものですね」
と口にすると、彼と私の間に小さな緑色をした何かがすっと降りてきた。頭から花を咲かせた小さな緑髪の少年のような生き物だった。
「……黙って聞いてれば酷いなあ」
「誰ですかあなた」
「ボクはガイドのノルン。君の旅の手助けをするのがボクの役目なんだけど……早速手助けが必要みたいだね」
ガイドのノルンが何事かを小声で唱えると、私の目の前に白い三角形がどこからともなく湧いて出る。真ん中に小さなリボンのあしらわれたそれはまさにパンツだった。
「パンティーは強力な武器になるってよく知ってたね。ここにきてまずパンツを要求する冒険者は君がはじめてさ。これはボクからの贈り物。イルヴァの世界、シエラ・テールの時代にようこそ」
「ありがとうございまっす!」
ふかふかのギャルのパンティーだ。目の前の緑髪のエレアが身に着けているような硝子の鎧や生ものの靴のような妙な素材でできていない、布で作られているまともなギャルのパンティーだった。パンツがなくなったことや、たった今知り合った男からパンツを貰ったことなどどうでもいい。それを穿いたことでノーパンの痴女からようやく真人間になった心地がした。その余韻に浸っていると。緑髪のエレアが信じられないものを見たという顔をしているのに気付く。
「……本当に穿いてしまったのか?」畳む