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701-800
止まなくていいのに
別れ
曇の下
遠い背中
真紅の匂い
洩れた愛と灰
永遠の夏の魔法
完璧な拒絶でした
幻想の中に生きてた
多分きみに愛されたい

運命は嘆きを許さない
失恋と呼べればいい
太陽を殺しました
結末のかたち
悲鳴事
眠る少女の傍ら
もっとないてよルーガルー
パラレルワールドよりも近く
死神の子
宝石の雨

白薔薇姫
信仰に口づけをどうぞ
一度きりの人生ですので
霧雨の魔法
全ての不幸が訪れますように
不運の菫
足りない運命は間引かれた
きっと救われたかった
諦めの悪さは自覚したので
守れないならいっそ

黒百合姫
息継ぎを教えておくれ
一夜限りの子守歌
嘘の数だけ笑ってあげる
ずっと息をひそめていたのに
後悔の骨
英雄譚に託すふたり
あなただけの指先を愛した
返事はまたいつか
重力は恋に溺れる

肌で確かめるいのちの抜け殻
満ちていく血潮が誓いを確かにする
盗ませて紅
決意と覚悟の上に生まれて
水面の下で眠っていた
逃れられない死の中で
砕いて頂戴
宝石或いは腐乱死体
海の中の秘密にしておいて
きっと、お似合いですよ

ぼくたちにはこの幸福だけでよかった
踏み躙れば零れる色
目に見えるものだけを信じなさい
本性を暴いて摘むならば
砂糖漬けの永遠
普通でありたかっただけ
花を吐く人
こんな私に見向きもしないで
心変わりと呼ぶには甘く
あまりにも幼すぎていたのだ
770
石にしてしまえばずっと一緒
真珠になった宇宙の怪物
夏色の侵食
姿を映す魔法
ラムネ味の月
花で飾られた詩人
似つかない双子の太陽
音のない景色
青薔薇の因果
爛漫の渦

隣にいられなくてもいいよ
感情の名付け親
濡れた花
まといて慄すもの
廃材アートと僕の芸術
たとえば雑踏の中で私を思い出して
幻覚を見ていてよ
呪いは想いより優しいもので
せめて手をかければよかった
理に夢中

赤い糸の原理を知っている
芽吹きをただ愛でていた
待っていたのは時が静かに流れるから
手折る先から腐っていくまで
脈打つ音は聞こえなくとも
傷はずっと高くまで
宇宙が植えられている
両手が届かない場所に行けたら
どうか悲しまないで
椿姫に恋をしている

星のめぐり
遠い遠い旅路の果てに
向かい合う果ての光よ
翼なきものたちの空
彼方からの言葉より
朽ち果てるともいつか
世界が生まれ変わるなら
燃え尽きる瞬間に
救われる日まで
孤独を愛でていよう