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901-1000
これを恵みと呼ぶならば
摂理は概念を引き裂くばかり
たった今全てを奪われたにすぎない
宇宙の雨は情熱的だってさ
このままだと溺れてしまいそう
ひなたの取り合い
歪んだ水たまりの心象風景
いい天気の基準
行き交う花が萎むまで
まだ止みそうにないから迎えに来て

この水をあらわす言葉を知らない
濡れ落ち葉の定義
もう一度水音の鼓動が止んだ
ただのくらやみに戻るだけ
協調性はきみのかたちに欠けています
輪郭をなぞられた花は不機嫌に項垂れる
わたしのための天と線
逆さ吊りの人形は二人目
ただの口実、でしたけど
魔法使いの誕生日

今はもう歌わない糸に生かされている
傘・分別・捨て方
気が晴れるまでいいよ
浅すぎる海に薄すぎる潮
独り占めのスペース
空を覆い、顔を覆う
このまま受信していたい
虹、夢、そして匂いが変わる瞬間
今日だけは汚れてもいい靴で
あなたが降られるまでわたしはここにいます

泣いてるってわかるでしょ
この紫陽花は明日から赤
水が滴ってなくてもいい女
肩と私のどっちを選ぶの
二人分を捻出するのが仕事
馬鹿は風邪引かないを実証して
あったか~いとつめた~いの中間
なるべく出来るだけ急いで早く
空との後腐れのない関係
日差しより先に待ってる

群青の底でため息をひとつ
雨上がりのにおいを忘れたくない
どうしようもない追憶に慣れてしまって
置き傘はもういらないね
水深1cmの姿見の群れ
あしたの涙
境界を跨げない理由を探してた
空気は全てわたしのため息になる
空気は全てあなたのため
洗い流す、無かったこと、それも全て

荷物持ちだろ傘の一本くらいよろしく
雨宿りには広すぎる
流れる時間を忘れさせて
味方と呼びたい今だけは
予定調和のフラグメント
こじつける切欠探し
溶けてくれない飴
暗闇と足音に変わるだけ
音も、声も、視界も、距離も
ただの通り雨って誰に言い訳するんだ

金糸を紡げばひだまり
ぬるくなったコーヒー
このままの雨間でいて
わたしがいる雨上がり
人々は花を摘んでいく
雨傘はもう日傘相合傘
遣らずの雨ではなくて
たとえまた雨降りでも
生温い風は体温に遠い
繋ぐ夜に雨恋いをする

レインカーネイト
ディライト・デイ・ライト
チル・チル・チル
エンター・ジ・アンブレラ
ウィズ・ミー・クラウディ
プレシピテイシヨン・コールド・ティア
クワイエット・ミストレス
レインボーサークル
ドロップワーク・アフター
グッバイ・サン・シャワー

曇天独占禁止法
失われた鰓呼吸
望んでいたハレノヒ
愛していたクモルヒ
あなたの知らない湿度
弾む音に嫌われている
ビニル越しにさよなら
雨の下を覗き込まないで
手がかり無しに泳げない
それでも澄んだ空を望むなら

私の一番になってください
鏡なんてみんな嘘つき
美しいと認めてください
自己と他人の認識の違いですので
輝きの数え方を焼き付けて
好きなのは自分だけ
合わせ鏡の間
ひび割れる日々
証明できない模範解答
本当の自分探し