深紅が記憶を呼び覚ます
私の名だけは残る
きっとそこにはいないけれど
沢山の土産話を残しておいたから
目覚めた時にはなんて言おう
あなたの墓標にさせはしない
眠る場所が冷たき石でないことを
せめて幸せな夢を見ていて
何千回何万回の夜を越えても
欠けた空への祈りは遠く
その血潮に聞いてごらん
この夜は長いから
今度は追いかける側だね
すぐに追いつくからゆっくりしててよ
あなたの為の朝になる
歩んだ道と刻んだ道
私の代わりに伝えておいて
運命に囚われてるとは言わせない
竜は永遠の眠りから目覚める
過去と未来の架け橋
人身御供と呼ばないで
君は希望を乗せて待つ
時が全てを飲み込むまで
命を願いを想いを繋ぐということ
いつかの明日に矢を放つ
宿命と言うのなら
それでも忘れ難き人
血が呼ぶ、命を呼ぶ
思い出だけでなく歴史として
名前だけは憶えていて
おやすみ、またいつか
水晶の塔は今日も